多くのメーカが利用している”Universal Plug and Play”のライブラリに
非常に危険な脆弱性があることが公表された。
ルータなどの機械が外部から操作されてしまうかもしれない。
この脆弱性を持ったライブラリーは、シスコシステムズやNEC、富士通などの企業向けだけでなく、数多くの家庭用ルータを製造しているメーカでも利用されているため、注意と確認、対策が必要だ。
まずはチェック。
このツールを使って、脆弱性があるかどうかチェック。
ScanNow for Universal Plug and Play (UPnP)脆弱性があったら、すぐに
UPNP機能を無効化する必要がある。
わー、急いでチェックしなきゃ。
家のルーターやWiFiルーター、インターネットプロバイダが設置しているルーター、LTEやWiMAXのモバイルルーターも要注意だ。
WAN側から攻撃されることもあるらしいぞ!!!
新しいライブラリが提供されているということは、
攻撃者に攻撃方法が広がるのも時間の問題。
帰ったらすぐにチェックしよう!!!!
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- 2013/01/30(水) 17:36:15|
- つれづれ日記
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最近、軽かったり、レンズオプションがそろっているという理由でミラーレス一眼を購入しようかと画策している。
しかし、ミラーレス一眼という名前にイマサラの違和感を覚えている。
まず、ミラーレス一眼という言い方は、一眼レフに対してレフ(ミラー)がないという意味だというのは分かる。
しかし、デジカメで二眼というのはトイカメラ系を除いてみたことがない。
しかも、一眼レフデジカメを除いて、ミラー付きデジカメを見たことがない。
つまり、いわゆるコンパクトデジカメは例外なくミラーレス一眼・・・なんじゃない?
もっと直接的にレンズ交換型デジカメとか言えばわかるのに・・・
と思った今日この頃。
- 2013/01/29(火) 12:58:55|
- つれづれ日記
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はじめてのカードバトル
感想は・・・未だ無い
「ようこそ了法寺へ」をスタートして、招待コード【A0828c5f】を入力するとゲームに役立つアイテムがもらえるよ!
- 2013/01/29(火) 01:44:52|
- ゲーマーの独り言
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第五章 旅立ち
今朝の目覚めは快調だった。天気も我々を祝福しているように晴れ渡り、爽快な秋風が吹き渡っていた。
「今日旅立ちで本当によかった。雨とかだったら行くの嫌になっていたよなぁ。」
と独り言を言いながら玄関先で身体を動かしていると、それを聞いていたお袋が声をかけてきた。
「何を今更言ってるの。旅の途中だって天気は変わるのよ。昨日は夕日が綺麗だったから今日あたりから天気は下り坂ね。秋雨が来るかも知れないわ。」
「嫌な事言わないでくれよ。そんなに行って欲しくないのかよ?」
と俺が返すと、お袋は口をとがらせて
「別に今更止めないわよ。」
と言い、真顔になって、
「心配はするけどね。でも、行きはユールが居るから大丈夫ね。三百年前は近衛兵の筆頭が敵わなかった相手だもん。」
と言った。俺は驚いた。
「うへぇ、マジかよ。知らなかった。」
「本人が『自分は強い』って言ってたじゃ無い。自分の思い人の台詞も信じられないの?それとも聞いてなかった?」
「聞いてたけど、そこまでとは・・・」
「まぁ、今日は学院の売店までは見送るわよ、用事もあるし。」
「どうもありがとうございます。」
二人で声を出して笑っていると、親父も起きてきた。
「あれ?もう出ちゃうのか?」
寝ぼけたようなセルフをはく親父に、お袋は親父の背中を思いっきり叩きながら
「まだよ、朝ご飯の準備ができているから二人とも済ましちゃいなさい。」
と言った。親父と俺はそろって
「は~い」
と返事した。何だかんだでお袋は我が家最強だ。
朝ご飯を食べ終わって学院の施設に向かう間、お袋が何気なく、そして呟くように俺に話し掛けてきた。
「私も正直、ユールさんが何を考えているのか深いことは判らないんだけどね。一つだけ判ることがあるのよ。同じ女としてといってもいいかもしれないけど。彼女は人が好きなのね。それだけに結構惚れっぽいところがあるんじゃ無いかと思うの。」
「惚れっぽいって?」
「人を簡単に好きになっちゃうって事。勿論、男女の仲としてね。誰でもいいというわけじゃ無いからね!!」
「俺断られてばっかりだけど・・・」
「結婚はね・・・でも、交際は受け入れてくれているんでしょ。」
「そう思う。」
「お前が何を考えてユールさんの申し入れを断っているのか母さんには判らないけど」
「愛人になるって事?さすがにまずいでしょ、いろいろ・・・」
「私は構わないと思っているのよ。ユールさんも気にしない。でも、お前がユールさんを受け入れるにしても受け入れないにしても、ユールさんを裏切らないであげて欲しいの。彼女はお前に決して嘘はつかない。これは女としての私の勘。だから彼女を信じてあげて、そして裏切らないで。母さんからのお願い。」
「何が裏切ることになるのか・・・よくわからない。」
「その辺は自分で考えなさい。でも、彼女を裏切る事って言うのは、彼女がとても悲しむこと。ユールさんは、お前との別れがどんなに悲しくても、お前が自分の気持ちにしっかり向き合って決めたことなら裏切られたとは思わない。ユールさんは覚悟は出来ているみたいだから、でなきゃ一緒に旅なんてしてくれないだろうしね。」
「俺、正直わかんないんだよね。」
「お前が自分を裏切らなければいいような気はするけどね。しっかり悩みなさい、少年!!」
「そんなに幼くないよ・・・俺・・・」
「まだ子供よぉ、女心が判らない内はどんなに年を取ってもお子様って言われるのよ、男はね!!」
といいながらお袋は「かっかっか」と笑った。
学院の施設に到着すると、ユールは、朝、市場で買ってきた食材を幌付きの四輪馬車に積み込んでいた。
見た事の無い作りの馬車だった。まず、車輪が見るからに木ではないものでできていた。触ってみると堅いが僅かに弾力がある。車輪から軸までは細い金属の棒が何本も走っていて、太い金属の軸につながっている。その軸も全く錆びていない。触ってみると鉄に近いが、光沢や表面の冷たさなどが鉄では無いと教えてくれた。
「鉄じゃ無いね。」
と独り言を言ったら、ユールが驚いたように返事してくれた。
「すごい、さすが鍛冶屋さんですね。その通り、ただの鉄ではありません。錆びにくいように混ぜ物をしているんです。でも、そのおかげで鉄に比べて少々弱い部分もあるんです。善し悪しですね。」
「どんな風に違うんだ?」
親父が興味津々に聞いてきた。ユールは嫌がる事無く教えてくれた。
「削れやすかったり、熱に弱かったりですね。なので、速く走るための馬車には鉄の方が適しています。鉄なら油を差せばある程度錆びも防げますし・・・。」
「どんな混ぜ物をしているんだ?」
と続けざまに質問する親父にユールは申し訳なさそうに返した。
「すみません、私がお教えする事はできない決まりなんです。学院に行けば教えてくれると思いますが・・・、そんな暇は無いですよね。ごめんなさい、でも、一つだけ手掛かりですが、ニッケルやクロムや銅など金属は混ぜると基本的に堅くなります。その代わり熱に弱くなる傾向にあるんですが、特定の配合で丁度良い物ができる事があるんです。」
親父はびっくりした。
「今、答えを言ったように聞こえたが・・・」
ユールは慌てて否定した。
「そっ、そんな、まさかぁ、私が自分で作った決まりを曲げるわけ無いじゃ無いですかぁ。」
うわぁ、わざとらしい。と俺は思ったが、ユールは悲しそうに続けた。
「でも、配合は・・・すみません、本当にお教えできません。これは、皆さんに見つけて頂く必要があります。」
親父は、じっとユールを見つめていたが、まもなく明るく言い放った。
「まぁ、教えて貰っても、家には鉄をどろどろに溶かして銅と混ぜる事ができるような道具は無いしな。必要ならこつこつやるさ。」
「ありがとうございます。お心遣い痛み入ります。」
ユールが笑顔で答えると、親父は、思いついたように
「そうか、学院の鉄と砂鉄を混ぜると性質が変わって包丁を作るのに適した鉄になるのと似ているなぁ、そういうことか、そうだなぁ、孫か曾孫に挑戦させてみるか。」
「自分ではやらないのかよ。」
と思わず突っ込んだ俺に親父は大笑いしながら、俺にはそんな元気はもう無いなどとほざいていたが、多分お金と余裕があれば自分がやりたいんだろうなと思いながら親父を見つめた。
馬車に関しては、そのほかにも車輪の軸が繋がっている板バネに棒状の何かがまるでバネに働いて貰っては困ると言わんばかりに繋がっていた。ユールに聞いてもこの仕組みに関しては、一切教えて貰えなかった。
そうこうしていると、学院の売店からいつも会計をしているお姉さんが出てきた。顔見知りだった俺は「おはようございます」と声を掛けた。お姉さんも元気に挨拶を返してきた。すると、ユールが意外な事を告げた。
「あぁ、丁度良かった、こちらが出納係のルチアさんです。」
えっ、この人が?
「こちらが先日お話しした鍛冶屋さんです。」
とユールは俺を紹介した。俺は、
「おはようございます、鍛冶屋の須塔武です。」
と言うやいなやユールが叫び声とともに耳を塞ぎ膝をついた。
「あーっ!!、あー、遅かった、知りたくなかった、貴方の名前。」
と、本当に残念そうに喚いた。実際、喚いたというのが相応しい叫びだった。
「へっ?知らなかったっけ?」
「知らなくてすむように微妙に避けて居たのに、今まで上手く誤魔化してこれたのに、ココで聞いてしまうとは・・・」
ユールは、がっくりとうなだれている。白いドレスが汚れるのも構わないと言わんばかりに地面に突っ伏している。
「ってゆうか、俺の名前を知りたくないってどういう意味だよ!!」
今更の突っ込みである。
「アナタの名前を知ってしまうと、きっとアナタは『俺の事はタケルって読んでくれ』とか言うに決まっています。私はアナタと少し距離を置いた関係でいたかったのです。」
「いや、名前を知らない関係ってかなり他人な関係だよねぇ。悲しいよねぇ。」
「でも、私は知ってしまいました。ココであえて聞いてみましょう。アナタはズバリなんと呼ばれたいと思っているのですか?」
「いやぁ~っ、それはやっぱり『タケル』って呼んで欲しいって・・・勢いで言ってしまったがかなり恥ずかしい会話だなぁこれ。」
ルナが珍しく大声で笑いながら
「二人とも若くて何よりですね。老獪はジト目で観察させて頂きます。」
とおなかを抱えている。冗談抜きで恥ずかしくなって二人とも真っ赤になって黙り込んでしまった。すると、聞いていた周りの関係ない人たちまで一緒になって笑ったり冷やかしたりし始めた。
ユールが馬車に逃げ込むと、さすがに周りの人たちは自分の仕事に戻って行ったが、親父とお袋は意味ありげに微笑み続けていた。
ルチアさんと紹介された学院の出納係は、俺に右手を差し出しながら、
「ユールはあまり人の名前を覚えないので誰だか解らなかったんですけど、武さんなら知り合いですから安心してお預かりできますね。良かった。」
と言ってほほえんでくれた。俺も、
「よろしくお願いします。俺も、いつものお姉さんだとは思わなくて、知っている人で安心しました。」
と照れながら握手を交わした。親父もお袋も、いつも鉄を仕入れるときの会計をしてくれている人だと知ると安心したようだった。そうか、ルチアさんって言う名前だったんだ。学院の人の名前って覚えにくい名前が多いんだよなぁ。
気がつくと、ユールは黙々と二頭の馬を馬車に繋いでいた。今までに見た中でもかなり逞しい部類に入る馬だ。
「良い馬だねぇ。」
「はい、カストゥルとポルックスです。賢い馬です。」
「へぇ、道中よろしくな。」
と言って首をぺちぺち叩いてやると、二頭はまるで言っている言葉の意味がわかって返事をしているように同時に嘶いた。
ルナが水の入った樽を馬車の後の中央に固定すると、ユールは、
「それでは、出発しましょう。雨が降る前に少しでも王都に近付いておきたいですからね。」
と言った。ルナが御者席、ユールは後方の樽の隣に座ると、俺には樽の反対側に座るように促した。俺は従わざるを得なかった。何せ、学院に行った以外は初めての旅である。緊張もしていた。そのとき、ユールはまるで俺の緊張を解すかのように、
「ご家族に手を振ってあげてください。」
と、自分も手を振り、行って来ますと挨拶をしながら微笑んだ。
ルナは
「では、先ず街道に出ましょう。カストゥル、ポルックスお願いします。」
と鞭を振るう事も無く話しかけると、二頭の馬は軽い嘶きと供に歩き始めた。本当に賢い馬だと感心しながら、俺もお袋と親父に手を振った。
「行って来ます。」
せめて元気に挨拶すると、お袋も親父も手を振り返しながら、頑張って来いと大きな声で送り出してくれた。
テーマ:自作連載小説 - ジャンル:小説・文学
- 2013/01/26(土) 21:38:29|
- 再生した地球にて
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どこかに飲みに行く人とか結構いるのかな?
私は・・・
体調がすぐれないので、飲むなら家で飲みます。
では(^^;/~~~
- 2013/01/25(金) 12:48:31|
- つれづれ日記
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家族全員のケータイを買い換えようかと思っている。
基本的には、いつ買い換えても同じなんだけど、
auに買い換えるなら、インターネット回線も含めてかえようかと思っているので、
今の契約が二年を過ぎる今年の末にしたいと思っていたりする。
でも、乗り換える先は決まっていない。
個人的には、五インチFull-HDのおサイフケータイ付きスマホが希望なので、
今年末までに各社が魅力的な機種を出してくる事に期待している。
DoCoMoか、auか、ソフトバンクか、どこが一番魅力的になっているか楽しみだ。
勿論、通話料やパケット代も込みの話でね。
- 2013/01/24(木) 12:49:13|
- Android日記
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午後、しばらく席にいる予定なので、
昼休みの最後に、スタバに行ってコーヒーを買った。
久しぶりに頼んだキャラメルマキアート
クアトロベンティライトシロップエクストラソースキャラメルマキアート
長い(^^;
- 2013/01/22(火) 12:58:59|
- つれづれ日記
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土曜日に病院で小説の続きを書きながら待合室にいたら、
予想よりも早く名前が呼ばれた。
あわててパソコンをかばんにしまって診察を受けた後、
PCを開いたら・・・
一太郎が飛んでた。
二時間分の入力がパァ。
しくしく(ToT)
- 2013/01/21(月) 12:26:38|
- つれづれ日記
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.Tooのテンプレに写真を張り込んだだけだけどね。

一枚で三か月分、だけど、予定を書くスペースは極小(^^;
- 2013/01/18(金) 12:29:10|
- つれづれ日記
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王都に向かう日の前日、夕方にユールが家を訪ねてきた。ルナも一緒だった。何でも、大事な話があると言うことで、家族そろって話を聞くことになった。
「王都に行く道中はご一緒できるのですが、帰りは、私に特に戻ってほしいと言うことが無ければ、海外へ行くことになると思っています。」
と、言いながら、俺に意味ありげな視線を送ってくる。言いたいことは判るが、まだ結論が出ていない。
「私に戻って欲しいかは、王都に着いて審査が終わってからでかまいません。でも、私が戻ってこないとなった場合、帰りは多額の現金を持って帰ることになると思いますので、王城から何人か兵士をつけてくれると思います。そのような形でよろしいですか?」
「貴女が居る時は兵士はついてくれないの?」
お袋が驚いたように聞いた。もっともな質問だった。
「つきません。私とルナが居る場合、兵士は足手まといでしかありません。守るのは一人な訳ですし・・・私も、自分が居た方が安心はできるのですが・・・多分、何も無ければ国王から他国との交渉を依頼されると思うんです。私は支援を頂いている国の国王からの依頼は無下にできませんから・・・」
俺は、間抜けな聞き方で、
「?どういうこと?」
とほざいていた。
「支援のことですか?私も飲まず食わずでは生活できませんので、学院から僅かですがお給料をもらっているのと、私の活動に賛同してくださる各国からの支援で生活しているのです。学院からのお給料は今回のように発表会に参加して意見を言ったり、助言をしたりすることで貰っています。」
「働いてたんだぁ」
当たり前のことなのに間の抜けた返事をしてしまった。
「はい、皆さんに比べると、楽していっぱいお金を頂いてしまっているかもしれませんが、普段、旅をしているので、宿代と食事代、自分の家を維持してくれる人のお給料と・・・」
「家持ってるの!!?」
またもや間抜けな驚き。
「はっ、はい、一応、小さな家ですが・・・王都の郊外に・・・馬車もそこから届けて貰うことになっています。でっ、でも、場所は秘密です。絶対教えません。教えたら押しかけてくるでしょう?普段居ないので来ても無駄ですよ。そこに居るのは何年かに数日ですから。」
そこに、ルナの冷たい突っ込みが入った。
「そうですね。前に戻ったのは先月で、一週間ほどでしたが、その前は確かに五年前です。あの家は、住んでいる時間よりも大工さんに直してもらっている時間の方が長いですね。」
ユールは寂しそうに
「気に入った物を置いておく場所として家が欲しかったんです。二百年前に建てた家なのですが、人が住んでいないので痛みが早くて・・・」
と付け加えた。なるほど、管理してくれる人が必要な訳か。
「すみません、話を戻さないと。帰り道の件は良いですか?」
家族全員、「良いんじゃ無いかなぁ」という感じで実感が湧いていなかった。
「では、次なのですが、融資してもらえた場合、お金を学院の施設に預けて頂いた方が安心だと思うんです。勝手ですが、学院の施設の出納係には話をつけておきました。もちろん、他に当てがあればそれに越したことは無いのですが・・・」
「いえ、確かに、家には大金を安全に保管できる場所はありませんし、融資を受けてからしばらくは町の外の盗賊にも狙われやすいかもしれないですもんね。そんな先のこと全然考えて無かったわ。」
お袋が言うと、ユールは安心した顔で、
「安心して眠るために学院に預けた方が良いと思ったのです。以前、融資を受けた家族が眠れなくて病気になってしまったと言うことがあって。喜んでもらえたならよかったです。では、明日の朝、出る前に出納係と顔合わせをしましょう。」
なるほど家族そろって聞くべき内容に始まって、明日の持ち物、旅行中に必要な物などの話になった。
「移動中の食事と、王都での宿泊場所についてはこちらで手配してしまいましたがよろしいですか?私の行きつけの宿なので不便は無いと思いますが・・・」
「あれ?王都に家があるんじゃ無いの?」
「家は王都の郊外で、歩くと半日はかかってしまいます。王城に用事があるときは使えません。・・・とても残念です。」
「そうなんだ、宿泊場所は良いけど・・・あまり持ち合わせが・・・」
「お金のことは気にしないでください。私と同じ部屋に泊まることになりますが、私が払います。」
「えっ、良いの?」
「はいっ、多分、想像されているよりとても広いお部屋なので問題ありません。」
なんか、違う方向性で返事されたような気もするけど、ここはお言葉に甘えさせて頂こう。路銀は心許ない。出費が抑えられるに越した事は無い。
「移動中の食事は私とルナで準備するつもりで居ますが、好き嫌いはありますか?」
「特にないけど。」
「移動中はお米を炊く時間がもったいないので、麦が中心になってしまうと思うんです。お米のご飯がよければ朝炊いて、今の季節ならお昼はおにぎりでいけますが、夕ご飯は少し難しいです。遅くなってしまってよければなんとかしますが・・・」
「無理しなくて良いよ。好き嫌いないし、麦の料理も食べてみたい。」
「では、お言葉に甘えさせて頂きますね。」
といった三人しか関係ないことも話し合い、夜になりユールは帰って行った・・・が、何故かルナが残っていた。二人だけで話がしたいと言い出したのだ。
「何か、私に聞いておきたいこととかありますか?」
というルナの唐突な問いかけから会話は始まった。
「多分、アナタが何かを気にされているのでは無いかと察しました。私に質問してください。答えられる範囲でお答えします。」
まぁ、今日無理に聞く必要も無かったんだけどせっかくだから聞いてみるか、と早速質問してみた。
「向こうの宿は王城に近いの?」
「かなり近いです。門の前の大通りに面しています。」
「じゃぁ、高いんじゃ無いの?そのぉ・・・宿泊費・・・。」
「・・・ユールが経営している宿です。副収入ですね。自分が泊まる時用の部屋を用意させているんです。」
「へぇ、ユールってお金持ちなんだぁ。」
「そんな事もありません。かなり良心的な宿を売りにしているので、上がりはたいしたことないようです。その殆どを経営してくれている人に支払ってしまっています。ユールの収入は月に金貨一枚です。」
金貨は日本だけでは無く、ほぼ世界中で通用する硬貨で、贅沢しなければ一家三人が一ヶ月生活できる。しかし、旅をすると二週間の宿代にもならない。飯抜きでもだ。
「び・・・微妙な収入だねぇ。」
「まぁ、同じような宿が世界中に十数件あります。正直、お金に困る事は無いと思うのですが、水商売ですからね。損する事もあるので、補填するためのお金も貯めておかなければなりません。結構大変みたいですよ。」
「国からの支援は?」
「国からの支援は、殆どが事業の費用に消えてしまいます。」
「事業?」
「孤児院や学校を運営する事業です。読み書きそろばんを教える学校ですね。」
「!!そんな事してるの!!」
驚きだ。確かに学校は行った。非常に安く学問を一通り教えてくれるので殆どの町の人は通っていると思う。でも、
「ひょっとしてこの町の学校も?」
「はい、この町の学校は、ユールが調達してきた資金と学院から派遣されてきた教職員で成り立っています。今では、学院からの派遣は教職員を指導する立場の人たちだけですが。」
「知らなかった。」
「知らせていないので。」
「知ってたら、みんなもっと感謝すると思うよ。」
「感謝されたくてやっているのでは無いので。」
「微妙に受け入れられて無いね、俺。」
「アナタには理解しがたい理念の基で運営しているので。」
「韻を踏んで遊んでる?」
「ちょっとやってみたかったので。」
「・・・」
「他に聞きたい事は?」
「同じ部屋に泊まるんだよねぇ。」
「行きは野宿ですが、一緒に寝ますよ。私は不寝番に立ちますが。」
「何か間違いが有ったらどうする?」
「・・・ユールは・・・ユールとの間には間違いはあり得ません。」
「いや、俺が・・・その・・・我慢しきれずに・・・とか・・・」
「ユールには、ユールが許した人しか触れる事すらできません。眠っていても、です。なので、もし、アナタが何か為出かしてしまったとしたら、為出かす事ができてしまったら、それはユールの望んだ事です。間違いではありません。」
「でも・・・ねぇ・・・」
「・・・そこまで心配なら別の部屋に寝れば良いんです。正確に言うと、ユールの借りる部屋は複数の寝室がついているので別々の寝室で寝る事は可能です。」
「広いってそういうこと?」
「まぁ、そういう意味もあるという事です。」
「そうなんだ。・・・ユールってああ見えて人生長いんだよねぇ。」
「彼女の事に限定した話で良いですか?」
「えっと、どういう意味だっけ。」
「ユールには男性と女性の人格があるので、女性のアナタが会った事のある彼女の事で良いですか?」
「もちろん。」
「そうですね、長生きしています。でも、人生経験豊富とは言えないかも知れません。」
「そうなの?」
「最初の百年はずっと月の限られた人たちとの交流だけで過ぎていきました。続く百年は地球復興の指導が中心の人生でした。同じ事をひたすら繰り返している日々。その次の百年は・・・他人との関わりを断って事実上の引きこもり状態。」
「でも、結婚とかは、した事有るんじゃ無いの?」
「彼女に関しては、有りません。多分、男性との口付けも未経験の正真正銘の処女だと思いますよ。子供を産んだ経験も有りませんし。」
「そういえば、子供が産める身体か判らないような事を言ってた。」
「そんな身体で、子供を残す事を大事にする今の日本で結婚なんてできないですよね。」
「俺と結婚できない理由はそれ?」
「・・・違います。・・・もしかしたら理由の一つかも知れませんが、私の知る限り全く違う理由です。」
「・・・ユールは・・・俺と・・・間違いを起こしても良いと思っているのかなぁ。」
「それは本人に聞くべき内容だと私は思います。彼女の性格なら、はっきりと答えてくれると思いますよ。少なくとも、出会ってからの時間が短くても、アナタは彼女の大切な、守るべき相手である事は間違いありません。」
「その言い方だと、よく判らないなぁ。」
「ん~、すみません、うまく伝える方法が思いつきません。ん~、彼女は不死なので自分を守る必要はありません。でも、人と関わらないようにしていた彼女はあえて他人を守るという行為には及びませんでした。でも、今、アナタが何らかの危機に陥ったら、彼女は文字通り我が身を捨ててアナタを守ろうとするでしょう。彼女は死にませんが。でも、怪我すると痛いらしいですよ。痛い思いをしても助けてくれるという事です。」
「判るような判らないような。・・・でも、伝えたい事は何となく判った。それと、彼女の本当の気持ちに近づくのはすごく難しいという事も判った。」
「彼女の考えを察するのは難しいですが、彼女の思い人になるのはそんなに難しくないですよ。どちらの意味で言ったのか判りませんが。」
「最後に、彼女に大きな借りを作ってしまう気がしているんだけど、問題有るかなぁ。」
「ぷっ、彼女の側の者である私にする質問ですか?」
「あっ!」
「まぁ、良いでしょう。彼女は貸しにするつもりなんて全くありません。彼女にとっては、アナタがこの地方の技術に貢献してくれるだけで十分うれしいので、その手助けがしたいだけだと思ってください。仮に、他意が有ったとして、アナタが彼女の気持ちに答えるかどうかは彼女の駆け引き次第です。アナタが気にしておかしな事になるのは彼女の本意ではありません。つまり、気にしない事です。」
「難しくてよく判らなかったけど、要約すると、気にするなって事で良いのかな?」
「その通りです。」
「ありがとう、今日はもう十分だよ。」
「では、よく眠って明日元気に学院の施設まで来てください。私はアナタより強いのでお見送りは結構です。」
「判った、お休み。」
「お休みなさい。」
テーマ:自作連載小説 - ジャンル:小説・文学
- 2013/01/15(火) 12:57:18|
- 再生した地球にて
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.Tooがカレンダーのキットを売っていたので、
それと、Elecomのキットもあったので、二つ買ってみた。
Microsoftのサイトで、パワーポイントのカレンダーテンプレートを落としてきて、
図案を作った。
そこで力尽きた。
続きは今日以降・・・
では(^^;/~~
- 2013/01/15(火) 12:54:27|
- つれづれ日記
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今日はカレンダーを作るキットを買いに行こう。
ついでに秋葉原の特価品を漁りに行ってこよう。
今年は卓上カレンダーが来なかった。
保険のおばちゃんが一個は持ってきてくれたんだけど、もう一個欲しいから、今年は作ってみることにしよう。
では(^^)v
- 2013/01/12(土) 11:49:46|
- つれづれ日記
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静寂を破ったのはお袋だった。
「まって!!待ってください。」
親父も俺もびっくりしてお袋を見た。ユールは振り向かずに立ち止まった。
「あなた、本物のユールさんね?私、子供の頃読んだんです、『二輪の花の記憶』。その中に貴女のことが何度か出て来るわ。痛みのない腰まで有る長い黒髪、一枚の布を身体に巻き付けたドレス。ドレスの表現が全然想像できなかったけど、貴女の格好は、間違いなく、あの本に出てくるユールだわ。息子と友達になってくれたの?ありがとう。ごちそうを用意したのよ、食べていって、無駄にしたくないわ。」
お袋のまくし立てるような言葉に呆然としていたら、ユールはゆっくりと振り向いて言った
「でも・・・」
「うちの人も驚いただけよ。悪い人じゃないって直ぐに判るわ。」
ユールは泣いていた。お袋は、ゆっくり歩いて行ってユールの頭を抱きしめた。何かをささやいているようだった。ユールは首を縦に振ると、二人はこちらに歩き始めた。
「まぁ、おまえが連れてくる奴に悪い奴はいないさ。おまえは人を見る目だけはあるからな。」
親父は今更な発言をしながら、しかし、俺たちを安心させようと精一杯の台詞を吐いてくれたんだと思った。そして、ルナの言った言葉の重さを今更実感してしまった。ルナの忠告は的確だったんだ。
食事中もお袋は饒舌だった。『二輪の花の記憶』はお袋にとってかなり思い入れのある本だったらしい。
「この服は一枚布だって書いてあったけど、本当に一枚布なの?」
「はい、一枚の布であるだけでなく、一本の絹糸でできています。自然には絶対できない布なんです。」
「一匹の蚕がはいた糸ってこと?」
「そういうことになりますが、自然にできた物では無くて、先文明の技術で無理矢理作ったんです。一本の糸で布を作って糸の始まりと終わりを繋いであります。始まりも終わりも無い縫い目も裁ち目も無い服です。でも、気に入っているんです。さわり心地も良いでしょう?肌の上に直接着ているんですよ。」
最初はふんふんと聞いていたが、だんだん難しい話になって、最後の一言で想像した俺は鼻血を出してしまった。
「ふっ、服になりたい。」
「おまえは何を言っているんだ、あ~ぁ鼻血まで出して、何やってるんだ。」
親父が俺の世話を焼く羽目になってしまい、女性陣は声を出して笑っていた。
しばらくして、お袋が言い出した。
「これからのご予定は?」
「特には決めていないのですが、何も無ければこの国の王様に会いに行こうと思っています。最近、会っていないので・・・」
ユールは意味ありげにこちらを見ていた。言いたいことは判っていた。えーい、もう一度言ってやる。
「結婚してください。」
「・・・結婚は無理です。でも、愛人で良ければなりましょうか?」
「それは・・・色々不味いでしょ・・・何というか・・・無理・・・」
終わった。
「どうして無理なんだ?」
親父が質問してきた。ユールが質問で返した。
「結婚の件ですか?愛人の件ですか?」
「結婚の件だ。息子が気に入らんのか?なら、愛人も無いだろう?愛人はよくて結婚がだめの意味がわからん。」
親父の意見は正論だった。だが、それに答えたのは意外にもお袋だった。
「息子のことを好きになってくれたのよね。でも・・・好きだから息子とは結婚できない。息子には夢があるから・・・」
「はい、ごめんなさい。」
どういう事だ?と疑問に思っている俺と親父に、ユールもお袋も正解を教えてはくれなかった。でも、お袋がたぶんユールの気持ちに一番近づけたことは間違いなさそうだった。そう思ったのは、お袋が『二輪の花の記憶』の登場人物には触れず、城や服や当たり障りのなさそうな物の話しか出さなかったので何となく判ってしまったのだ。ユールは昔の『人』の話はしてほしくなかったのだろう。お袋は最初から判っていたのだ。そうか、教授が脅しに使えたのはそういうことか。
食事が終わった後、ユールの作ったお菓子が出てきた。お袋が「お手持ちですが。」と持ってきたのは見たことの無いお菓子だった。ユールは林檎のパイだと教えてくれた。
赤くて酸っぱい林檎を砂糖と一緒に焼いて甘くする。それを、小麦粉と牛乳の脂肪で作った生地に包んで焼いた物だ。桂皮という香辛料が不思議な香りで食欲をかき立ててくれた。おかげでおなかがいっぱいでも食べられた。桂皮は胃薬にもなるらしい。
「俺、来週王都にいくんだ。融資を頼みに。」
「融資?・・・あぁ、水車を作るんですね。あー、楽しみですねぇ。粉を挽いたり水田に水を引いたり、いろいろ応用が利きますからねぇ。ここまで来るのに三百年もかかってしまったんですねぇ。」
ユールは夢を見るように手を胸の前で合わせた。
「融資、受けられるかなぁ。」
心細くなってつぶやいていたら、ユールの優しい声が聞こえてきた。
「でも、行って試るって決めたんですよね。であれば、自分の思いの丈をぶつけて来るべきです。結果は時の運もありますが、ほとんどの場合、自分の思いに結果は付いて来てくれる物です。・・・もしだめだったら・・・そのときは・・・いっ、いえ、何でもありません。来週でよければ、私の馬車で城に向かいますか?歩くよりは速いですよ。」
「いいじゃない。そうしなさいよ。私も安心できるし・・・。」
とお袋が言ってきた。
「安心って・・・」
と、親父と俺が苦笑いしていると、お袋はたたみかけてきた。
「知らないの?ユールさんは剣と槍の達人なのよ!!」
「え~~っ!!」
またもや親父と重なった。
「まぁ、たしなみ程度には・・・剣では無くて刀ですが・・・」
「以外だ。外見に似合わない。」
俺の言葉に恥ずかしそうに言い訳を重ねてきた。
「ルナにたたき込まれました。私には要らない技術なのでですが、守りたい人が現れたときに守れるようにって・・・。」
「まぁ、お城でも貴女と居た人よねぇ。」
「はい、今度の旅も一緒です。」
「まだ生きてらっしゃるの。会いたいわ。是非!!」
何でお袋の方がうれしそうなんだ?
「呼びましょうか?多分その辺で見張っていると思います。見かけは・・・だいぶ幼くなっていますが・・・」
「まぁっ、お城にいらっしたときは普通の女性のような表現でしたのに・・・」
「はい、あの頃は、どちらかというと年配の女性でした。ルナは身体が年をとると身体を取り替えるので若返るんです。」
「そうなのぉ、んー。ピンとこないわ。」
「ルナ、居るんでしょ、出てきて一緒にパイをいただきましょう。」
少し大きな声でユールが言うと、玄関が「コンコン」と叩かれた。俺が出て行くと、そこにはローブと杖を身につけたルナが立っていた。
「お邪魔します。呼ばれましたので・・・パイは結構です。食事は済ませていますので。」
「まぁ、本当に無愛想。」
お袋が感心していた。
「あの本にはそんな事とまで書いてあるのですか・・・」
ユールは驚いて聞いた。
「あつ、ええ、書いてあったわ。ごめんなさい、あの本の話はあまりしない方が良いのよね。」
「いいえ、かまいません。もう一人の私なら耳をふさいで部屋の隅にうずくまっているかもしれませんが。」
といって女性陣は男性陣にわからない話で盛り上がった。さり気なくルナもその輪に入っていた。
親父は俺をちらちら見ながら
「まぁ、なんだ、気の知れた仲間なら初めての旅について行ってもらった方が良いだろう。街道も最近では盗賊が出るからな。二人だけなら反対しようと思ったが、あんな小さい娘の前じゃおまえも変な気は勃さんだろう。」
と言った。俺も、女性陣を眺めながら「ああ」と返事をしていた。
夜も更けて、ユールは「そろそろお暇します。」と言った。お袋は大変残念がったが、親父が「明日も仕事がある」というと、渋々納得した。俺はユールを送ると言ったが、ルナが不要と突っぱねたので玄関で見送ることになった。
別れ際、ユールは学院の宿舎にいるから用事があればいつでも来てほしいと言ってくれた。来週の準備もあるので、必ず行くと約束をしてその夜は分かれた。
ユールが帰った後も、お袋は興奮しているようだった。少女の頃にあこがれた相手が目の前に現れたのだから当たり前なのかも知れないが、なんか、凄く感謝された。
翌日から親父にしごかれた。学院では様々な勉強の合間に鍛冶の腕を磨いていた。教授も鍛冶職人だったのでいろいろ教えてくれた。また、時々、金属の教授もやってきてできた作品の出来映えを目に見える形で示して何が悪いのか、どうしたら良くなるのか一緒に考えてくれた。おかげで、ただ叩くだけでは無い鍛冶という職人技を科学という真理を探究する手法で確認しながら身につける事ができた。
少なからず腕を上げていた俺に親父は満足そうだった。もうすぐ、鍛造の鍋も任せてもらえるかもしれない。
俺は、仕事場を借りて水車を作るときに必要になる道具を作り始めた。道具の作り方は教授に何度もたたき込まれた。道具を作るために道具が必要になる。万能な道具は存在しない。様々な道具を作る必要がある。
道具作りはユールも手伝ってくれた。刀鍛冶だと言うだけあって、鑿の品質は驚くほど高かった。得意なのは剃刀や鉋だと教えてくれた。鑿などの刃の厚いものは得意では無いらしい。実際、槍鉋や身を守る短刀なども作ってくれた。また、意外にも両挽き鋸という特殊なのこぎりも作って見せてくれた。これは、太い木を切り倒すときに役に立つもので、二人で力を合わせて使うものだという。この地方では木を切り倒すときは太くても細くても斧を使うのが普通だったので一寸新鮮だった。鋸の作り方も面白い。まず、鑢と鏨を作り、手間をかけて作っていく様子は面白い興味深いとしか言いようが無かった。
木は切り倒してから数年干してから使う必要がある。そのため、最初の水車は乾いた木をどこからか仕入れる必要がある。でも、将来的には近くから手に入れられる事が望ましい。この町の北の山間にある小さな湖の畔には木こりの村があるらしいが、必要なとき以外は町に住んでいると聞いている。誰に聴けば連絡が付くんだろう。そんな事を考えながら、一週間がたとうとしていた。
テーマ:自作連載小説 - ジャンル:小説・文学
- 2013/01/10(木) 12:37:47|
- 再生した地球にて
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http://つれづれ日記.jpが見られないという意見をいただきました。
http://つれづれ日記.jpは、IEの8以降なら見られるはずですが、それ以前のブラウザでも見られるかもしれないリンクを張っておきます。
http://xn--k9jc0jb9939dwn3b.jpいかがでしょう?
使用しているタグの関係で、古いブラウザでは見られないかもしれません。
- 2013/01/07(月) 12:38:38|
- つれづれ日記
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出発したときと同じ町の近くの草原に飛行機は着陸していた。ここからだと家までは歩いて三十分とかからない。
外はまさに朝の太陽の中だった。
「う~ん。いい朝だ。天気もいいし、気持ちいい。まさに秋晴れだな。」
係員から荷物を受け取ると、ルナと話しているユールに話しかけてみた。
「どう?これから家に来ない?」
ユールは少し悩んでから、
「さすがに朝早くからお邪魔してはご家族にも迷惑でしょう。」
「んーそうか、そうだな。じゃぁ十一時に中央広場で待ち合わせでいいかな?」
「ふふっ、気が早いのですね。できれば夕方が都合がよいのですが」
楽しそうに笑いながら応えるユールは少し幸せそうに見えた。
「それもそうか、晩ご飯ならいろいろ準備もできるだろうしな、じゃぁ十六時に中央広場で!」
「わかりました。必ず行きますね。」
笑顔で応えるユールの隣で無表情のルナがしゃべり出した。
「もし、ご家族に紹介するなら、ユールの名前は出さないでください。そうですね、『鈴木百合』という名前ではいかがでしょう。間違えてもごまかせますからその名前がよいでしょう。」
「どうして?」
理由が思い当たらなかった俺は、ルナに聞き返していた。少し強い口調になってしまっていたかもしれない。
「どうしても、です。」
有無を言わせないように淡々と返答するルナは先ほどまでの表情豊かなルナでは無かった。ユールを見ると、口元は苦笑いをしているが、目は全く笑っていないかなり微妙な顔をしていた。
納得のいかなかった俺は、明確には返事せず、
「じゃぁ十六時に!」
とだけ言って家に向かって歩き出した。
早瀬川の町は比較的古い町で、まだ、再生日本が広がり始めた頃の技術であるモルタルを使った家も中央広場付近には残っている。全体からすると、少ない数で、現在では、家のほとんどが単純な木造か漆喰の家が多い。町の主要な道は馬車道と言われていて、石畳になっているが、道のほとんどは舗装されていない土の道だ。それでも、近くの人が毎日水をまいたりしているので踏み固められていてかなり歩きやすい。大八車などで困るほど荒れた道は町の中には無い。
町には千五百人程が住んでいると言われている。木造の家が多いので、火事での延焼を防ぐため、家と家の間は結構広く取ってある。広い庭があったり、小さな畑があったり、隙間の使い方は人それぞれだ。町全体はこの地方では珍しく開けた平らな土地だ。町は周辺にも徐々に広がっていて、町に近い湖や川の畔にも家が建っている。特に音や臭いの出る職業の人が町の外に家を構えている。かく言う俺の家も鍛冶屋なので町の外の川っ縁に建っている。
俺の家は、町に水道を引くために整備された川辺なので、川辺にしては珍しく平らで岩がごつごつした河原にもなっていない。家は代々水道に水を流し込む水門と堰を管理しながら鍛冶屋をやっているのだ。その御陰で、とりあえず仕事が無くてもどうにか食うに困っていない。
家では家族が待っていた、お袋と親父は相変わらず元気そうだった。「ただいま」と言うとお袋は俺を抱きしめてくれた。再会の挨拶もそこそこに、二人に紹介したい人がいる事、夕方に連れてくるからご馳走を用意して欲しい事を伝えた。
親父には「恋人か?」と聞かれたが、どう返事していいか判らず口籠もってしまった。でも、何かを察してくれたらしく根掘り葉掘り聞くような事はしなかった。
このときになっても、俺は彼女をどう紹介したものか、名前はどうするか決めかねていた。
家は全く変わっていなかった。俺は末っ子で他の兄弟は皆、家をを出て行ってしまっている。両親はこの年になっても結婚していない俺を相当心配している。
荷物を解き、親父と仕事場の改修計画について話をしてみた。水車を作るという計画だ。親父は、「この規模だと城からの融資が受けられないと難しいなぁ」と言って悩んでいた。
技術の発展に寄与する可能性のある事柄に関しては王城から融資が受けられる事がある。ほぼ無利子で功績が認められれば返済は免除される。
「俺が城に行って融資を取り付けてくる」
というと、「たくましくなったなぁ」という一言と供に親父にしては珍しいニカッとした笑顔を見せて「おまえに任せる」と行ってくれた。
王城までは往復だけで半月の旅になる。向こうでの滞在費も考えると、家の家計にとっては相当の出費だ。何としても成功させなくてはならない。昼ご飯を食べながら今後の予定を両親と話し合った。お袋は帰ってきたばかりの俺が旅に出ることに反対した。しかし、決意が固かったこともあり、一週間くらい準備して来週王城に向かうという事でお袋を説得した。
夕方になり、ユールを迎えに行く時間になった。一張羅を羽織って中央広場に向かった。町はそんなに広くは無いが、川沿いの家から中央広場までは急いでも十五分はかかる。途中に市場もあるが、市場は午前中でほとんどの店が閉まってしまう。この時間は生地を扱っているお店以外は既に閉まっていた。
中央広場に着くと、ユールが一人で待っていた。杖とローブは身につけていない。いつもの白いドレスと金のブローチだけだ。
「待った?」
と走りながら近づき声をかけると、
「いいえ、今さっき付いたばかりで・・・これ、お土産です。外国のお菓子ですが、時間があったので作ってみたのです。」
と、籐で編んだ籠に入って布を被せられたものを差し出してきた。甘い不思議な香りがした。
「うん、おいしそうだ、でも、ユールからお袋に渡してくれ。」
「わかりました。」
二人は笑顔で家に向かって歩き出した。
「ルナは来ないの?」
「ルナは遠慮するそうです。でも、きっとどこかで見張っていますよ。」
二人で声を出して笑った。
「いつもその服だね。」
と服について聞いてみた。回答は信じられないほどシンプルなものだった。
「服はこれ一着しか持っていないので。」
「へ?」
女性はいろいろな服を着ておしゃれするものだと思っていた。そういえば、化粧もしていないような・・・
「今まで、人と関わらないようにしていたので、ここ三百年以上この服以外着たことありません。変ですか?」
「変じゃない、変じゃない。でも・・・洗濯とかしないの?」
「せっ洗濯?・・・気にしたことありませんでした・・・臭います?かいでみてください!!」
「いっいや、そんな恥ずかしいこと・・・」
「でっ、でも・・・ご両親に変な娘だと思われたくないです。お願いします!!」
「じっ、じゃぁ、ちょっとだけ・・・」
何がちょっとなのかわからないが、ユールの胸に顔を近づけて臭いを嗅いでみた。先ほどのお菓子の臭いとお日様の臭いが混じったような良い香りがした。
「大丈夫、問題ないよ。良い香りがする。」
「へっ、変なこと言わないでください・・・恥ずかしいです。」
「女の子だなぁ。」
「あっ当たり前です!!」
「えっ、声に出てた?」
「思いっきり出てました。そんな言葉、しみじみ言わないでください。」
しみじみ言ってしまったのか、俺。
「ごめん。」
「いえ、気にしてません。」
「いや、気にしてたじゃないか!」
「気にしてません!!!」
何となく言い合いしながら、それが楽しくて家の近くまで言い合いを続けていた。
家の前には、親父が立っていて、二人の姿が見えると家の中にいたお袋に声をかけて二人そろって家の外で出迎えてくれた。
「ごめん、待たせちゃったかな、親父・お袋。」
「なーに、待ってなどいないさ。ちょうど仕事が終わってのんびりしていたところだ。」
仕事後の独特の臭いが仕事場からしていない。親父は嘘をついているんだ。いつもぶっきらぼうな親父の変な優しさがうれしかった。
「紹介するよ、こっちが俺の両親、この人がユールだよ。」
「なに?」
親父が怪訝な顔をした。
「ユールだよ。あの、ユールだ。」
・・・?
親父の顔が変だ、明らかにうさんくさそうな、警戒心むき出しの顔に変わった。
お袋も、驚いて口元に手を当てている。
・・・はっ!!しまった!!!
慌ててユールを見た。ユールは悲しそうに俺にお菓子の入った籠を渡すと、
「失礼しました。」
と寂しそうにお辞儀をして帰って行こうとしている。俺は、どうして良いのかわからず固まってしまった。
テーマ:自作連載小説 - ジャンル:小説・文学
- 2013/01/06(日) 21:11:42|
- 再生した地球にて
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明けましておめでとうございます。
今日から仕事始めという方も多いと思います。
うちの嫁は、2日から初売りの店員をやっておりまして、
年始から大忙しでした。
私は、二日は年賀状を刷って出し(おいおい)高校時代の友達と夕方から深夜まで飲んだくれて、
三日は家でうだうだしていました。
おかげで、ブレイブリーデフォルトのレベル上げが進む進む(^^;
もうすぐ、全員、全職業レベル9(といっても、まだ4章に入ったばかり)。
4章といえば、小説の4章ももうすぐ公開します。
若干表現に悩んでいるところがあって、適切な言葉が浮かばないのですが、
このまま、いい言葉が浮かばなければ、そのまま出すと思います。
早ければ、今日中、準備でき次第?
では、本年もよろしくお願いします。
- 2013/01/04(金) 12:59:53|
- つれづれ日記
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